• 2024.05.17

通路幅なんてスペースがもったいない!通路幅不要の移動ラックで保管数を大幅アップしよう。

スペースを有効活用しようと保管ラックを入れれば入れるほど、通路幅にスペースが消費されていくんですよね。
保管ラックの性質上、通路幅を確保しないと物の出し入れができないからそれは仕方ないこと。と思われがちですが、本当に仕方ないことでしょうか。
実はそんな要望はラックを動かせるようにすることで叶います。可動式のラックに変えて保管量を倍にしましょう。
小さい棚からパレットラックまで全部可動式のラックの用意はあります、荷物の形態にかかわらず安心して読み進めてください。
今回は移動ラックについて詳しく解説します。メリットやデメリットも解説するので、自社の通路幅に使うスペースがもったいないと思ってる方はぜひご参考にしてください。

移動ラックとは

移動ラックとは、手動、もしくは電動で移動する仕組みを持つラックです。
動かない固定のラックなら入出庫やピッキングなど作業するための通路幅が必要ですが、移動ラックは作業時にラックを移動させて通路幅を確保できるようになります。
全てのラックに対して確保していた通路幅が必要なくなるため、そのスペースにラックをさらに配置できるようになり、保管効率が大幅にアップします。

固定ラックだとラック間に通路幅が必要だが、移動ラックならラックが自走して取りたい荷物の前に通路幅を作ってくれるため、通路幅だったスペースにラックを敷き詰められます。

移動ラックは保管する商品の重さによって手動式と電動式を使い分けます。

手動式移動ラック

手動式移動ラックは、「手押し式」、「取っ手式」、「ハンドル式」があります。

手押し式

床にレールを取り付け、ラックを横方向にスライドさせる移動ラックです。
前面からのみの取り出しが可能なので、書架として使っているキャビネットなどにおすすめです。

ハンドル式

ハンドル式移動ラックは、ハンドルがついたラックが床のレール上を移動します。
複数台をまとめて動かすことが可能で、作業したいラックのハンドルを回すと後ろのラックも一緒に動いてくれるようになっています。
たくさんの荷物を格納した重いラックでも軽い力で動くため、たくさん保管するラックに向きます。

取っ手式

床に設置したレール上を、ラックに取り付けた取っ手で動かす移動ラックです。
取っ手を使って動かすため、簡易的に製作が可能です。

電動パレットラック

電動パレットラックは手動では動かせない重さのパレットラックを電動で動かす移動ラックです。
各ラックにボタンがついていて、ボタンを押したラックが移動します。
電動パレットラックが移動する床に専用のマグネットを埋め込んで、ラックがそれを感知して動きます。

導入にあたっての注意点

保管数の向上が叶う大きなメリットがある移動ラックですが、デメリットもあります。
デメリットを加味して導入するかどうか判断しましょう。
一つずつ解説していきます。

移動に時間がかかる

まず一つ目が、移動に時間がかかる点です。
スムーズに動くように設計をしても、やはり動かす必要のない固定ラックに比べると作業に時間はかかってしまいます。
頻繁に入出庫やピッキング作業が発生する保管物には向きません。
反対に、あまり作業が発生しない商品の保管であれば非常におすすめです。

地面が水平でないと導入が難しい

レールを敷くため地面がまっすぐになっていないとラックがスムーズに動いてくれません。
また電動パレットラックにはレールはありませんが、大きなパレットラックがまっすぐに立たないと重大な事故に繋がるので、こちらも地面の水平は必須です。
ある程度の歪みであれば調整などで可能ですが、大きく歪んでいる場合は難しい場合があります。
導入する場合は必ず先に地面の水平を確認しましょう。

納入事例

手押し式移動ラックの事例

手押し式の移動ラックは取っ手やハンドルがなく、支柱を手で引っ張って動かすことができます。
こちらの工場は床が水平だったため床レベルの調整は不要でしたが、まず最初に床の水平を測定して、歪みがあった場合は調整が必要です。
組み立てはまず床のレールを据え付けて、その後レール上にラックを組み立てていきます。

取っ手式移動ラックの事例

医療系の会社様で、お客様に提供したサンプルを長期保管する必要があり、保管数が多く、頻繁に出し入れする必要がないとのことだったため、保管効率の高い取っ手式移動ラックを導入しました。
ラックの側面に取っ手を取り付ける必要があったため、支柱孔に取っ手を取り付けました。
また、地震などの災害時にサンプルが落下することを防ぐために、足元に足踏み式ドアストッパーを付けました。
門落としのように強い力には耐えられませんが、地震であればこの仕様で耐震仕様にできます。

ハンドル式移動ラックの事例

こちらのお客様は薬品メーカーで薬品を保管していて、在庫を保持しないといけませんが出荷頻度は低かったためハンドル式の移動ラックを導入しました。

通路スペースが不要なため保管効率は非常に高いですが、出荷のたびに棚を移動させる必要があるため出荷頻度の高い荷物の保管には向きません。

このように出荷頻度が低い荷物をたくさん保管する場合にピッタリなラックとなります。

電動パレットラックの事例

こちらのお客様は原料をなるべく多くかつ自動倉庫より低コストで保管したいとご要望があったため、電動パレットラックを導入しました。
保管する品物は、そこまで動きが早くない物であるため保管効率と1パレット単位での荷扱いが出来る点から採択されました。

お客様には、移動させる以外の動作がパレットラックと同じで教育に時間がかからない点や、省スペースで保管量を多くできたという点にお喜びいただいております。

他製品との比較

シャトルラック

シャトルラックとは奥行方向に長いラックで、ラック内を走るシャトル(AGVロボット)が物を出し入れしてくれます。
ラック自体が移動する移動ラックと違い、ラックは動かず物のみが移動するのが特徴です。
シャトルラックも移動ラックと同じように、通路幅を大きく削減する特徴を持っています。
ただし、システム制御が入るため、移動ラックと比べて導入コストがかかってくる点に注意が必要です。

プッシュバクラック

プッシュバックラックとは荷物を後ろに「押し込む」ことができるラックです。
先入れ後出しのラックなので、同一ロットの荷物の保管に最適です。
こちらも奥行方向に最大6パレットの保管が可能となっているため、通常のパレットラックと比べて通路幅の削減が可能です。
システム制御や電気制御も入っておらず導入コストも比較的抑えられるため、お試しでの導入にはおすすめの製品となっております。

まとめ

通常保管ラックには必ず通路幅が必要ですが、移動ラックであれば通路幅を最小限に削減することができます。
通路幅に確保していた通路幅にさらにラックを配置して、スペースを最大限有効活用しましょう。
ただし、移動ラックには種類がいくつかあり、自社倉庫に適したラックを選ぶ必要があります。
保管している荷物の種類や保管量、レイアウトなどしっかりと見極めたうえで選定を行いましょう。

当社は倉庫の有効活用を特に得意としており、多くの会社様にオーダーメイドの活用術を提供してきました。
移動ラックが最適な方もいれば、中二階や自動化など、有効活用の方法は様々あります。
本当に自社にあったスペースの有効活用方法を知りたい等お困りの方は、ぜひ以下の問い合わせフォームからお気軽に相談くださいね。
ご相談や現地調査はもちろん無料なので、ご連絡いつでもお待ちしております。

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