• 2025.07.09

空港の物流を支える!ハブ仕分け用コンベアラインの導入事例と設計ポイント

旅行やビジネスで空港を訪れる人々が増える中、貨物量の急増にも対応が求められています。ある空港では、年間400万トン以上の貨物が行き交い、仕分け速度と精度が命。そこで導入されたのが、我々が設計・施工を担当した空港特有の「ハブ仕分けコンベアライン」です。

なぜ導入したのか

国際線貨物の回復と新空便路線の開設に伴い、

  • 輸入貨物の受け取り
  • 輸出貨物のX線検査・重量・寸法計測
  • 国内各方面への迅速仕分け

これらを一括でこなせる仕組みが必要でした。

工事の苦労と工夫

初日は大雪で橋が閉鎖される事態に。
余裕を持った工程を組んでおりますが、
改めて想定外の天候にも対応できる工程設計が必須であることを痛感しました。

  1. 墨出し+基礎調整
     コンテナ搬入口から作業員通路、仕分けラインまで、床面の傾斜・凹凸を精密に修正。
  2. 大型特注コンベア設置
     コンテナ対応の輸送用レーンを設置。重量物の安全な搬送が可能に。

現場ならではの設計ポイント

  • 360°ボールコンベア:方向転換が求められる地点に設置。
  • 歩廊一体型コンテナ用コンベア:人が上で作業可能な、空港のコンテナサイズの特注設計。
  • 滑り台状スライダー:中身の取り出しをスムーズにするステンレス製。
  • ストッパー付き柵:誤滑りや落下を防止。
  • 開閉柵:輸入時には開放、輸出時には仕切って混入を防止。

輸入・輸出口ごとの流れ

輸入

  1. コンテナ搬入 → 中身をレーンで展開
  2. 通常仕分けラインへ並べ → 各方面のトラックへ

輸出

  1. コンベアで荷物搬送 → DWS(寸法+重量計測) → X線検査
  2. 検査後は柵で隔離されたラインへ → 輸出用コンテナに積み込み

この設計により、仕分け精度を保ちながら混線や遅延を防ぎ、効率を最大化しました。

改善提案とご検討ポイント

  • レーンのフレキシビリティ:輸送パターンによって可動式柵やリフト式通路を活用。
  • 安全対策の多重化:ストッパー、柵、歩廊で人的&荷物の安全を確保。

導入後、「仕分け時間が30%短縮」「混ざり込みゼロ」「貨物紛失のクレームなし」など、現場からも高評価を得ています。

空港・物流現場での設備導入は、クオリティと安全を両立させた設計が鍵です。弊社では、単なる設備施工ではなく、「現場・人・機能」の全体最適を追求するソリューションを提供しています。
もし「当社にもハブ仕分けラインを導入したい」「現行システムを効率化したい」とお考えなら、ぜひ無料相談をご利用ください。

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