• 2025.07.11

倉庫作業におけるKYTとは?現場で役立つ危険予知トレーニングの進め方

工場内を点検する従業員
工場内を点検する従業員

倉庫や物流の現場では、日々さまざまな作業が行われており、その中には重大な事故につながるリスクも潜んでいます。
そうした危険を未然に防ぐ手法として注目されているのが「KYT(危険予知トレーニング)」です。

今回は、倉庫作業におけるKYTの基礎知識から、現場で実践する際のポイント、導入による効果までを解説します。
現場の安全レベルを一段上げたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

KYT(危険予知トレーニング)とは?

KYTとは、「Kiken Yochi Training」の略で、作業中の潜在的なリスクを洗い出し、事故を防ぐ行動を訓練する安全教育手法です。

KYTは以下の4つのステップで進行します(いわゆる「4R法」):

  1. 現状把握:現場の作業状況を観察し、危険因子を発見する
  2. 本質追求:見つけた危険の中から重大なリスクを深掘りする
  3. 対策樹立:リスクに対して具体的な対策を考え、実行策を明確にする
  4. 目標設定:チーム全体で安全目標を共有し、実行に移す

このプロセスを通じて、「気づく力」「考える力」「共有する力」が養われます。

倉庫作業でのKYT実践ポイント

倉庫や物流現場においてKYTを実施する際は、以下のような視点が重要です:

  • ヒヤリハットを共有する習慣づけ
    小さな異変や不安要素を「見て見ぬふりしない」文化を作ることが第一歩です。
  • 作業別・エリア別にKYTを実施
    梱包・出荷・フォークリフト操作など、工程ごとに危険の種類が異なるため、現場に即したKYTが有効です。
  • 掲示物・チェックリストを活用
    KYTで洗い出された注意点を「安全標語」や「ポスター」として可視化し、継続的に意識づける工夫が効果的です。

KYTの導入による効果

KYTを継続的に実施することで、次のような効果が得られます:

  • 現場の危険感受性が向上する
    危険に対するアンテナが鋭くなり、リスク回避行動が自然と身につきます。
  • 作業員同士の連携が強まる
    グループワークを通じて、チーム全体の安全意識が底上げされます。
  • ヒューマンエラーの低減
    過去のヒヤリハットを共有し、同じミスを繰り返さない環境づくりに貢献します。

まとめ:人的対策と設備対策を組み合わせた安全な倉庫運営を

KYTは「気づく力」を育て、現場の安全文化を醸成するうえで非常に有効な取り組みです。
一方で、人的対策だけで全ての事故を防ぐのは困難であるため、設備・システム面でのサポートも不可欠です。

当社では、KYTの考え方をベースにした視認性向上シート安全柵・ライン表示など、実務で役立つ安全対策ツールを多数ご提案しています。

「現場のKYTを定着させたい」「設備面でも安全性を高めたい」といったご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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