• 2026.04.09

パレット保管の基本、パレットラックとは?導入メリットと設計ポイントを徹底解説

倉庫規模が拡大し、入出荷単位がケースからパレットへ移行すると、
保管方法の見直しは必須になります。

「床置きのままでいいのか?」
「安全性や効率は大丈夫か?」

こうした課題を解決するのが、パレット保管の基本設備であるパレットラックです。

本記事では、パレットラックの基礎知識からメリット、設計・施工の注意点まで、
現場目線でわかりやすく解説します。

パレットラックとは?重量物保管の基本設備

パレットラックとは、
パレット単位の荷物を保管するための重量ラックです。

主な特徴

  • 1間口あたり 1,000~3,000kgの耐荷重
  • フォークリフトでの入出庫に最適化
  • 多段化により空間を最大活用

➡ 一般的なスチールラック(~500kg)とは用途が大きく異なります。

パレットラックのメリット|床置きとの違い

でもパレットラックなんて使わずにそのまま床に直置きしたり、パレットを重ねて置くことと何が違うんだろう、と思ったそこのあなた。
パレットラックを導入するとたくさんのメリットがあるんですよ!
一つずつ解説していきますね。

スペースの活用

まず、パレットラックを導入すると、一段目、二段目、三段目と重ねられるので、上部空間のスペースを最大限活用できます
床に平置きでパレットを重ねることもできますが、転倒や荷物の潰れ、下のパレットの取り出しにくさなどデメリットがたくさんあるのでおすすめはしません。

視認性とアクセス性

パレットラックを使うと、各パレットの場所がわかりやすくて取り出しやすくなります。
在庫管理も向上するので、迅速なアクセスが可能となります。

耐久性と安全性

パレットラックはスチール製の頑丈な構造で、一段あたり、1,000kg~3,000kgもの重量物を安全に収納できます。安全対策もきちんとすると作業者の安全も確保できます。

在庫管理の改善

パレットラックは在庫を整理しやすく、追跡しやすくします。バーコードやラベルなんかも使用して在庫を管理すると、在庫管理を常に最適な状態にしていくことができますよ。

費用対効果

パレットラックは作りが単純だから安く導入できるうえ、得られる効果も大きいです。当社としても費用対効果を考えるならまずおすすめする製品ですね。

仕様

パレットラックは耐久性の高いスチールを使って製作されています。
パーツとなる部材で分かれていて、以下のイメージのような構成です。

①支柱
パレットラックの柱となる支柱。ビームと呼ばれる横梁を差すかぎ穴が75mmピッチに空いており、パレット荷姿に合わせて段の高さを調整することができる。

②桟・筋交(さん・すじかい)
支柱の強度を高めるために取り付けられる鋼管。

③ビーム
パレットを置くための横梁。偏心荷重によるねじれに強い構造。

④サブビーム
ビームを補強するために取り付けられる梁。1パレットあたり、2~3本ほどの取り付けられる。

⑤安全ピン
支柱にビームを取り付けた後、万が一外れないように取り付ける安全ピン。

設計・レイアウトの注意点

パレットラックを配置するとき、設計やレイアウトに注意するポイントがあります。
設計やレイアウトに失敗すると、商品の出し入れがうまくできなかったり、建屋の壁や天井に接触する可能性があります。
注意する点は建屋の構造や物流機器によって変わるので、レイアウトや設計はプロにお任せするのがおすすめです。
今回は代表的な注意するポイントについていくつかご紹介します。

フォークリフトの通路幅を確保する。

パレット保管物の入出庫にはフォークリフトを利用します。
フォークリフトでパレットラック間の通路に入って、荷物を取るために通路内で旋回をするため、フォークリフトの車幅と旋回分の幅の確保が必要です。

パレットラックの単体・連結の幅の違いに注意する。

パレットラックはラック同士を横に連結できる構造となっています。
ラックの片方の支柱を利用して連結するため、横に並べるとき連結台数×支柱1本分の横幅が短くなります。

フォークリフトのマスト高さに合わせた高さの設定にする

パレットラックの最上段の高さをフォークリフトのマストより低く設計しましょう。
最上段のパレットを出すには、少し持ち上げる必要があります。
マストと同じ高さ設計するとパレットを持ち上げられないため注意が必要です。

壁や天井との距離に注意する。

保管数をなるべく確保したいためになるべくパレットラックを壁や天井いっぱいまで設計したいところですが、壁や天井の間に隙間(クリアランス)を確保する必要があります
パレットラックは基本的に現地で組み立てが必要ですが、壁との隙間が少しもないと手や工具が入らずにうまく組み立てができなくなってしまいます
よくある失敗ですが、パレットラックを天井の高さに当たらないように設計していたが、天井の梁に当たってしまったなんてケースも・・・
運用にはフォークリフトも使いますから、通路幅、旋回スペース、建屋とのクリアランスに注意しましょう。

床レベルを調整する

パレットラックは水平に立たせないと、荷物が落下したり、ラックが倒壊する危険性があります。
ラックをまっすぐに製作できても、床が水平になっていなければ、必然的にラックは傾いてしまいます。
基準の床の高さに合わせて、土台を入れるレベル調整という作業が必要となります。
床が水平になっていないことは珍しくないので、パレットラックを設置する地面が水平かどうかは必ず調査しましょう。

施工についての注意点

設計図面通りに床に墨出し、アンカー固定を打つ

設計どおりに設置するために、最初に図面に合わせて墨出し作業を行います。
チョークラインを使って地面に目印を書いてアンカーボルトを打ちます。
位置取りを間違ってしまうと、アンカーを抜くことになるので注意しましょう。

作業者の技術が必要

パレットラックは部材が重く、高さもあるため危険な高所作業となります。
段ごとに組みあがったラックの上に作業者が乗り、さらに上段を組んでいくため、足場もありません。
安全対策をしっかりと行ったうえで作業を行いましょう。

専用の工具があると便利

パレットラックは部材をボルトナットやアンカーボルトなどで固定するので、レンチやスパナ、ドライバーなどが必要となります。
随所に利用するためインパクトドライバーがあると便利です。
また、ラックの垂直や水平を確認するため、水準器も必要です。

納入事例

B社への納入事例

食料雑貨を取り扱うB社様の倉庫にパレットラックを納入しました。
パレット荷姿をお客様にヒアリングしてその間口高さを確定しました。
フォークリフトの通路幅やクリアランスもしっかりと確保して設計しています。

S社への納入事例

電装設備を製作されているS社の新築倉庫にパレットラックを納入しました。
フォークリフトの通路幅をしっかり確保して配置しています。

基本的な設計に加えて、お客様の要望に対応するために様々な工夫も加えています。
フォークリフトが曲がるときに内輪差でラックとの接触が起こる危険性があるため、ラックの四隅にガイドポールを立てています。
また、パレットの大きさに種類があったり、パレットではなく商品を直置きすることもあるため、パネル(コンパネ)を敷いています。
パレットラックはパレット保管用のラックですが、こんな風にパネルを敷くと重量物を保管できるラックにも早変わりします。

まとめ・問い合わせ

パレットラックは、

  • 保管効率の最大化
  • 作業効率の向上
  • 安全性の確保

を実現する、倉庫運営の中核設備です。

ただし、

  • 通路幅
  • 高さ設計
  • 建屋制約
  • 床精度

などを誤ると、使えないレイアウトになるリスクもあります。

そのため、設計・施工は物流設備の専門業者に依頼することが重要です。

ロジカルでは、

  • 現地調査
  • レイアウト設計
  • 安全設計
  • 施工・設置

まで一貫対応し、倉庫能力を最大化する提案を行っています。

パレットラックの導入・見直しをご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

関連ワード

このコラムと
合わせて読みたいコラム

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
このコラムを読んだ方は次の記事も合わせて読むと、さらに御社の倉庫や工場のレベルアップに繋がると思います。ぜひご覧ください!

一覧へ戻る