温暖化が進んでいる昨今、工場の暑さ対策は必須ですが、工場全てに空調を入れると億単位の予算が必要となってきます。
特に工場で使われる機械は熱を持ちやすく、機械を操作する作業者は熱中症のリスクと常に隣り合わせだけど、こんなに予算は取れない。
大きな会社なら全館空調に億単位の予算でも用意できますが、中小規模の工場では諦めるしかないのでしょうか。
そんなことはありません、予算がないなら最小限でやればいいんです。
今回は予算を抑えた暑さ対策として、局所的に空調を行う空調ブースについてご紹介します。
暑さ対策が問題になっているが予算はそこまで取れないという方はぜひこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
今回解説するのはこちら
・空調を効かせる部屋を間仕切って作成する
・空調ブースの仕組みと種類
空調ブースは機械周りの従業員など熱中症の危険性がある箇所や、熱に弱い機械の箇所を局所的にブースで間仕切り、エアコンで空調整備を行うことです。
工場や倉庫全体への空調整備の導入ができていない場合、局所的に更に冷やしたい箇所に導入することで高い費用対効果を得ることができます。
作業場所以外は移動するスペースだったりするので、長く滞在する作業場所に絞って空調を入れることは電気代節約に大きく貢献します。
間仕切りはカーテン間仕切りやシート間仕切りを使えば自由に成形が可能なため、建屋の形状や機械に沿って柔軟にブースを作成することができます。
また、すでに全館空調をかけている工場にもおすすめできます。
全館空調の温度設定を一番暑い機械周りに合わせると電気代が非常に高くなりますし、機械周り以外の場所では寒く感じてしまいます。
空調ブースで特に暑い箇所を区切ることで、工場全体の温度設定を上げつつ、機械周りなど暑いところも快適な温度で別途空調をかけることができます。
こちらは角パイプでブースの枠を作り、そこに間仕切りカーテンを取り付ける密閉型の空調ブースです。
天井にダクトを繋ぎ、ダクトの先のエアコンから冷えた空気がブース内に送られることで空調がされます。
このような密閉型の空調ブースは全館空調を一切入れていないところに向いています。
ブース内を狭く冷やすことで限定的にその場所を冷やすことで、無駄を減らした空調となっています。
また、ブースを作りダクトを通じてエアコンの冷たい空気を送る方法は、別の場所にも空調ブースを作ることに長けています。
ダクトを分岐させることで、別のブースにも簡単に空調をかけることができます。
エリア型空調ブースは、工場の作業エリアが一か所に集まってきている場合などに、そのエリアを間仕切りで区切って、中に空調をかける方法です。
作業エリアが密集している場合におすすめです。
天井から床までを塩ビシートで間仕切っています。
密閉型空調ブースに比べて広さと天井高さがあるため、エアコンの性能(馬力)が必要となってきます。
カーテン式空調ブースは、空調をかけたい部分をカーテンで間仕切り、中にエアコンを取り付けます。
ただし、写真を見てわかる通り天井部が空いています。
これはすでに全館空調をかけており、この作業スペースを局所的により冷やしたいときに効果的です。
上のスペースから全館空調の冷たい空気が入り、カーテン内の空調でその空気をさらに冷やすため、大きな馬力も必要なく相乗効果が得られます。
また、冷たい空気は下に溜まる性質があるため、上のスペースから冷気が逃げることもありません。
空調は従業員が熱中症になるのを防ぐため必ず入れる必要がありますが、全館空調は億単位の予算が必要となります。
空調ブースを作って作業場など作業員が長く留まる場所に絞って空調をかけると予算を抑えて効果的に空調を導入することができます。
工場の運用状況によって適した空調ブースの種類が変わってくるため、しっかりと自社工場に合った空調ブースを選定することが大切です。
当社は空調をはじめ、工場や倉庫の作業環境改善の提案・納入をたくさんのお客様に行ってまいりました。
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